135kHz帯のアンテナの条件
 
135kHz帯については、EIRP(等価等方輻射電力)を1W以下として運用しなければなりませんが、それの確認のための計算や測定を省略しようとする場合、EIRPが1W以下であるものとみなされる送信機の出力(空中線電力)とアンテナの高さなどの関係については、次のように考えて下さい。
  
垂直型空中線(モノポールアンテナ、垂直ダイポールアンテナ等)
垂直に立てられている場合の他、エレメントの折り曲げや傾斜等によるアンテナの基部(給電点)から、エレメントの最大地上高H【m】の2分の1以下の長さの水平方向成分L【m】がある場合を含みます。
ここで、Hには建物等の高さを含みます。ただし、エレメントの最大地上高が建物等の高さ以下の場合(途中階のベランダから突き出したような場合など)は、エレメントの最大地上高とします。
また、給電点から多方向に水平方向成分を持つ場合には、Lは最も遠い方向への長さとします。
 
該当する空中線の例
 
●EIRPが1W以下となる条件
最大地上高H【m】が以下に掲げる高さ以下であること
空中線電力:P0 最大地上高H【m】
5W以下 90
5W超10W以下 63
10W超20W以下 45
20W超50W以下 28
50W超100W以下 20
100W超200W以下 14
  
水平成分を持つ空中線(逆L型アンテナ、傘型アンテナ、ループアンテナ等)
逆L型アンテナ等の水平のエレメントを持つものや、エレメントの傾斜等によるアンテナ基部(給電点)からの水平方向成分の長さL【m】が、エレメントの最大地上高H【m】の2分の1を超える空中線の場合です。
 
該当する空中線の例
 
●EIRPが1W以下となる条件
最大地上高H【m】が以下に掲げる値以下であること
空中線電力:P0 最大地上高H【m】
0.5H<L≦2Hの場合 2H < Lの場合
5W以下 63 45
5W超10W以下 45 31
10W超20W以下 31 22
20W超50W以下 20 14
50W超100W以下 14 10
100W超200W以下 10 7
 
ここで示された例は、大地面の導電率が高く接地抵抗が小さい条件で、かつインピーダンスマッチングなども良好な状態で試算した結果に基づいています。
この高さより高いアンテナであっても、その設置条件によりEIRPが1W以下であることが合理的に推定できる場合は、その値によることができます。
なお、水平方向の長さの限界を示していませんが、極端に長くしたい場合は別に解析ソフトで計算するなど、EIRPが1W以下であることを確かめるようにして下さい。
 
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